青ひげのモデル人物ジル・ド・レ|世界の不思議一覧

物語の不思議

 英雄にして人食い。「青ひげ」のモデルになったジル

<グリム童話「青ひげ」あらすじ>

ある金持ちの男は、青い髭を生やしたその風貌から「青髭」と呼ばれ、恐れられていた。
青髭はある兄妹の美人の妹に求婚し、その妹と結婚することになった。
あるとき青髭は、新妻に鍵束を渡し、「どこにでも入っていいが、この鍵束の中で金の鍵の部屋だけは絶対に入ってはいけない」と言いつけて外出していった。
しかし、新妻は「その金の鍵の部屋」を開け、その中にある青髭の先妻の死体を見つけてしまう。
新妻は青髭によって殺害されそうになるが、間一髪で駆けつけた兄二人によって青髭は倒され、新妻は青髭の遺産を手に入れて金持ちになった。(参考出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)
惨殺された花嫁の数は6人であった。

 

モデルになったのは中世ヨーロッパに実在した人物、ジル・ド・レ男爵。
『青髭』のモデルになったことでも知られる彼は、「人食い侯爵」とよばれ、少年たちを残虐に殺害しました。

<大金持ちの貴族>

フランス西部一帯にまたがる広大な領地を所有していた名家の御曹司であった彼は貴族として安泰した人生を遅れるはずだった。
彼は男色の気があったが、従姉妹のカトリーヌ・ド・トゥワールと結婚させられ、ティフォージュの城に居を構えます。
しかし、幼な妻には眼もくれず、側近の少年たちと放蕩三昧の日々を送るのであった。

<百年戦争>

世は百年戦争のまっただ中、このときジルはあのジャンヌ・ダルクに出会います。
聖少女の大天使のような威厳に、ジルは一目で圧倒されます。
以降ジャンヌに忠誠を誓い、彼女の良き右腕となりました。
ジルは彼女を尊敬し、愛し、報われぬ思いを抱きつつも、彼女を守りながらつねにそばで幾多の戦場にたちます。
百年戦争の中で数々の武勇伝を残し、ジルは「救国の英雄」と呼ばれるようになりました。

<精神崩壊>

しかし、ジャンヌがイギリス軍に引き取られ、魔女として火あぶりの刑が執行されてしまいました。
愛し、尊敬し続けた女性が殺された瞬間に、ジルの精神崩壊が始まります。
怠慢生活が始まり、美術品などを買いあさり、あれだけあった財産を使い果たしてしまうのです。
このころから城に引きこもり気味になり、魔術師プラレナとともに、悪魔礼拝や黒魔術にはまっていくのでした。
この怪しげな儀式はジャンヌのためだと思われるが、子供の心臓を捧げなければならず、何人かをさらってきて殺すのです。
よっぽどこの行為が刺激的だったのか、ジルはだんだんと自分の趣味のために子供を殺すようになります。
その数は150人から800人といわれております。
“美少年惨殺は、悪魔への生け贄のためになされた”

<人食い領主の噂>

ジルは少年たちの悲鳴を聞きながら興奮し、性欲をかきたてられました。
一部の異常な人を集め、「諸君。この落ちている首の中でどれが一番美しいと思うかね?」と問うたりもした。
やがてジルの領地内で子供たちの行方不明者が増えはじめると、「人食い領主」の噂が大教師の耳にも届きます。
「異端、幼児殺戮、悪魔との契約、自然の掟に対する罪」において、行方不明になった子供たちの運命が明らかになります。
首を切断された遺体、臓器を取り出された遺体…。
そのほとんどが少年のものだった。

<裁判>

公開裁判にて、ジルはすべてを打ち明け、泣きながら許しを請います。
そのため、火あぶりは免れ、1440年10月26日に締首刑となり、最後をむかえました。

いつの世も、思い込みの激しい人間はいます。
しかしテレビやゲームなどの娯楽があまりない昔には、物事を考える時間が多い分、現在では考えられないほどの異常な行動に走ってしまうのかもしれません。
人を愛する事、恨む事、芸術…深ければ深いほどに、私たちは「異常」と思うのだとおもいます。
ジルにとって黒魔術は最高の答えだったのでしょう。
 

 
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